湘北合同労組

「津久井やまゆり園」事件に対する湘北合同労組の見解

「津久井やまゆり園」事件に対する湘北合同労組の見解

新自由主義が社会を崩壊させ、「津久井やまゆり園」事件は労組つぶしから始まった
新自由主義と闘い、共に生きられる社会を創ろう

1.7月26日、相模原市の重度障がい者施設、「県立津久井やまゆり園」で悲惨な障がい者殺傷事件が起きました。障がい者19人が殺され、27人が重軽傷を負ったのです。3年間働いた元職員の容疑者は「障がい者はいなくなればいい」と話しています。このような凶行は断じて許す事はできません。しかし、一切の責任を事件を起こした青年労働者に押し付けることに黙ってはいられません。

2.この事件の本質は、新自由主義による「命よりもカネ」の医療・福祉の民営化、営利追及にほかなりません。社会が壊され、人間が壊されたのです。「JR尼ヶ崎事故」「スキーバス事故」などと同じで、新自由主義によって殺されたといっても過言ではありません。

3.「津久井やまゆり園」は、初めての公立(県立県営)の重度知的障がい者施設として1964年、①地元住民の雇用、②地元商店の利用(食材・日用品など)を確認して開設されました。利用者一人一人を大事に、人として見ていく、共生していく中で職員も成長し、職員と利用者も「指導する・される」という関係から「共に生きる」という関係に変わっていきました。開放的な施設や地域との交流は一朝一夕にしてできたのではなく、長年の努力によってできたものです。

4.県職員の労働組合による人員要求や公務災害闘争もあり、民営化反対-県立県営堅持も取り組まれましたが押し切られ、県職員は配転、組合が潰されていく経緯がありました。
2005年4月指定管理者制度-民営化され、「かながわ共同会」という法人が「津久井やまゆり園」を受託運営しました。民営化された頃から、運営費は減らされ、組合はなくなり給料や賃金などの労働条件が切り下げられ、地元との確認は守られず、非正規職場へと変貌しました。
この過程は、1987年の国鉄分割・民営化を突破口に民営化と労組破壊が進み、2000年介護保険で福祉も民間参入・営利追求の場に変わっていったのと一体です。2012年障害者総合支援法によって障がい者・家族の負担は拡大しました。非正規職場も拡大し、低賃金・使い捨ての労働が強制されました。営利追求の民営化・外注化・非正規職化が労働者と入所者の生命や安全を脅かしたのでした。

5.自民党政権の下で、閣僚や官僚が「老人に金を使うことは枯れ木に水をやるようなもの」「働かない老人がいっぱいいつまでも生きよって」等と許しがたい暴言をはいてきました。麻生副総理は今年の6月「いつまで生きているつもりだよ」と自民党の集会で発言しています。1%の資本家の利益を優先する安倍政権の政策こそが「障がい者はいなくなればいい」という思想を生み出したのです。

6.亡くなられた19名の方々に哀悼の意を表すとともに、負傷された方々の一日も早い回復と施設に残されている方々がこれまで通りの生活ができることを願ってやみません。

7.私たち湘北合同労組は地元の労働組合として、この事件の真の原因である民営化・外注化、非正規職化と闘います。生きるために、改憲・戦争、労働法制大改悪を進める安倍政権を倒して、すべてを奪い返そう。「命よりもカネ」の社会を変えるため職場で労働組合をつくろう。そして、労働組合の団結した力で人間労働を奪い返すことを通して職場を変え、人間的共同性に満ちた社会を共につくろう。

2016年8月19日

合同・一般労働組合全国協議会
湘北合同労働組合

yamayuri20160819.PDF